絵が上手いと感心されたり喜ばれたり、日常生活の中だけでなく職種によっては仕事で評価されることもあります。
生まれながらに絵心がある人もいますが、実際は上達したいけど上手くなる方法が分からないという人がほとんど。
本記事では、絵が苦手・下手だという人でも上手くなる方法を伝授。
絵が上達しない原因に触れながら、さまざまな方法をご紹介しています。
自分にぴったりの方法を見つけて、絵心のアップを目指しましょう。
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初心者が失敗しやすい絵が上手くならない原因
絵がなかなか上手く描けないという人は、以下3つの項目が当てはまらないかチェックしてみてください。
- 絵の全体を意識できていない
- アタリ(目安)を意識していない
- 思い込みで曖昧に描いている
上記は絵が上手く描けない主な原因で、言い換えると絵の上達に欠かせないポイントでもあります。
初心者の人が陥りがちな、絵を描くうえでの落とし穴といっても良いでしょう。
上記3つが絵の失敗にどのように関係しているのか、それぞれ深掘りしていきます。
全体を意識できていない
絵の全体図をイメージしないで狭い部分に目を向けすぎていると、全体のバランスが崩れてしまいがちです。
例えば人の顔を描こうと思ったとき、顔を描くという認識ではなくて、目・鼻・口といったそれぞれのパーツをどう描こうか思い浮かべてしまいませんか?
全体を意識するというのは、パーツごとで考えるのではなく、顔全体として捉えて描くことが大切なのです。
誰にでも描けそうなシンプルなキャラクターでも、バランスが悪いだけで全く別物に感じてしまいます。
もちろんそれぞれの部位を上手く描くことも大事ですが、絵の全体を意識してバランス良く描くことを心掛けてみましょう。
アタリ(目安)を意識できていない
アタリとは、絵の設計図のような役割を果たす目安や目印を意味します。
なんとなくのイメージで描くと、バランスが悪かったり立体感がなかったりしてしまいがち。
そんなときに重要になるのがアタリです。
顔を描く場合で例えると、眉・目・鼻・口・耳などの各パーツをどこにどのくらいの大きさで描くか、アタリで目印をつけておくとバランスがとれます。
また、正中をどこにするかラインを引くことで、顔の中央が分かりやすくなり、絵全体が整います。
手や足であれば、関節ごとにアタリを描くと動きが出てより自然な仕上がりに。
アタリは絵の下地として活躍するので、積極的に取り入れてみてください。
思い込みで書いている
「犬を描いてほしい」といわれると、実際の犬を観察しなくても描けそうな気がしてしまいませんか?
実は、描く対象を頭の中のイメージだけで絵にすると、意外にも思うように描けません。
対象に対して誤った認識をしていたり、曖昧な部分はオリジナリティを加えたりして描いてしまうからです。
イメージだけで上手に描ける人は、たくさんの絵を描いてきた経験が活きているから。
最初は絵の対象をイメージではなく、画像や実物を見ながら描くことが大切です。
初心者でも絵が上手くなる方法
初心者でも絵が上手くなる方法は、対象を見ながらそっくりに描き写す「模写」が1番です。
お気に入りの作家さんのイラストやアニメのキャラクターなど、好きなものを真似して描いてみましょう。
しかし、ただそのまま描くだけでは思うように上達しません。
模写は以下7つのポイントを意識して描くことが大切です。
- 描きたいと思うものを描く
- 絵の全体を意識して描く
- 対象物とその周りで描き分ける
- 線の強弱を使い分ける
- 絵の重心を意識する
- 対象物の質感を意識する
- 人物の場合は体の構造を理解する
上記のポイントについてそれぞれ理解し、絵を描く際に実践してみましょう。
描きたいものを選ぶ
自分が描きたいと思う対象物をはっきりとさせておきます。
特に描きたくないもので練習してもモチベーションが上がらず、回数を重ねても絵はなかなか上手くなりません。
描きたいと思う対象を決めて、どのように描くかを明確にしてみてください。
「この対象物をこんなタッチで描けるようになりたい」という具体的な目標ができると、練習にも身が入ります。
絵に対する前向きな気持ちが生まれるので、上達を目指して努力するモチベーションアップにつながるはずです。
全体を意識して描く
模写のときに、メインとそれを構成するその他のものとで区別して描いてしまっていませんか?
そのような描き方をすると、例えメインが上手く描けても、その他のものとのバランスがちぐはぐになってしまうのです。
全体を意識して描くというのは、メインとそれを構成するものをセットで捉えることを意味します。
下書きとして、まずは全体のバランスを捉えるイメージで大雑把に描き込んでみてください。
全体像→細部の順に描いていくと、より完成度の高い絵に仕上がります。
対象物と周りで描き分ける
メインとなる対象物を描くときは、それを形作るものと描き分けることで際立たせることができます。
例えば人物も背景も同じタッチで描くだけでは、境界がはっきりせずのっぺりとした印象に仕上がりがち。
際立たせたい対象物の線は太く、背景は優しくといった描き分けをすると、絵に遠近感や立体感があらわれます。
対象物と周りとで区別した絵を描く場合は、こうした描き分けのテクニックを意識してみて下さい。
線の強弱を使い分ける
線の強弱は、対象物の動きや柔らかさを表現するのに役立ちます。
ただの輪郭ではなく、力強さや硬さを打ち出したいときは太く強く、柔らかさを表現したいときは細く優しいタッチで、といった具合に使い分けてみてください。
線の強弱だけでも対象物の雰囲気が伝わります。
絵が上手い人は線の使い分けも表現しているので、模写の際はぜひチェックしてみましょう。
重心を意識する
人物やキャラクターを描くときに意識してほしいのが重心です。
どこに重心を置いたポーズなのかを意識して描くと、絵のリアリティが増して自然に仕上がります。
特に動きのある絵を描きたい場合は、重心がどこかを理解すると迫力満点に描写できます。
重心を頭でイメージするのは至難の業なので、自分自身で同じポーズをとって参考にしてみましょう。
対象物の質感を意識する
絵の素材感を表すのに欠かせないのが質感です。
例えば花を描く場合だと、花びらの柔らかさや光のあたり方の表現が質感に当てはまります。
花びらの細かなしわ、厚み、陰影などの質感をプラスするだけで、絵に立体感が出てよりリアルになるのです。
質感を意識することで、絵全体のクオリティが格段に上がります。
質感表現は本物と見比べながら描くと上達しやすいので、どんどん描いてマスターしましょう。
人物なら構造を理解する
人物を描くうえで鍵となるのが、体の構造を理解できているかという点です。
正しい関節の場所や数、各部位のつながり方、筋肉や脂肪の付き方など、構造を無視して人物を描くと不自然な仕上がりになることがほとんど。
体の構造や可動域などを絵に反映させることで、違和感のない自然な人物の絵に仕上がります。
描きたい人物の動きやポーズを自分で再現すると分かりやすいのでおすすめです。
下手な初心者でも短期間で絵が上手くなるおすすめ練習ドリル
短期間で絵が上手くなる方法としておすすめなのが、練習ドリルの活用です。
そこで、初心者から挑戦しやすい絵の練習ドリルを5つ厳選しました。
- 7日間で上達! さいとうなおき式お絵描きドリル
- 最速上達! 描き込み式 マンガキャラ練習帳 練習できる!
- 誰でも30分で絵が描けるようになる本
- はじめてのデッサン教室
- えんぴつ1本!続らくらくイラスト練習帳
どれも初心者から絵の上達を目指す人にぴったりのドリルです。
各ドリルの特徴をご紹介していくので、自分に合いそうなものを見つけてみてくださいね。
7日間で上達! さいとうなおき式お絵描きドリル
イラストレーターであるさいとうなおきさんがYouTubeチャンネルで発信している、絵が上手くなる方法の解説がドリル版に。
7日ごとに分かれたステップ方式で、絵の描き方をまずは論理的に解説し、理解を深めたところで実践するような学び方ができます。
動画よりもさらに詳しい解説が追加されていたり、有名イラストレーターの作品がふんだんに掲載されていたりと見どころも満載。
楽しみながら絵の練習ができるので、絵の上達に悩む人にぜひ試していただきたいです。
最速上達! 描き込み式 マンガキャラ練習帳 練習できる!
マンガやアニメキャラが上手くなる方法を伝授してくれる、描き込み式のドリルです。
イラストを描くうえで欠かせないアタリを描く方法から段階を踏んで解説しているので、これから絵を始める初心者にもぴったり。
人気イラストレーターの絵がお手本になっているので、たくさん描いて練習したくなること間違いなしです。
さらに、ほとんどの練習素材がダウンロードできるため、スキルを習得するまで何回でも練習できます。
著者はイラスト分野の教員として1500人を超える生徒を指導してきた経験をもつイラストレーター。
プロのノウハウがたっぷり盛り込まれた、やりがいある内容の描き込みドリルです。
誰でも30分で絵が描けるようになる本
全米でベストセラーとなったお絵かきドリルの日本語翻訳版です。
著者マーク・キスラー氏が発案した30分方式で、誰でも短時間で絵が上手くなる方法として話題になりました。
以下4つのシンプルなステップで、絵の上達を目指します。
- 絵の設計図となるアタリを描く
- 設計図をもとに形を整える
- 光があたる方向をチェックし陰影をつける
- 陰影の濃淡など細かな仕上げをして完成
絵を描くために必要な7つのコツを理解したら、上記のステップを意識して実践していきます。
正しい手順を踏んで描いていくと、わずか30分でプロ級の絵が仕上がるというのだから驚き。
絵が苦手という人にこそ、ぜひ試してほしい一冊です。
はじめてのデッサン教室
デッサンする時間を60秒に制限し、感覚的に形を捉える能力をもつ右脳を強化することを目的としたドリルです。
論理的なテクニックを駆使するのに役立つ左脳の能力を、短い時間制限を設けることでシャットアウト。
その結果、対象物を形で捉えて観察する右脳の能力が伸び、絵描きに欠かせない観察力の向上や、物の形状を絵で再現する感覚が身に付きます。
全てのジャンルの基礎となる能力を育てることができるので、絵描きの入門におすすめです。
えんぴつ1本!続らくらくイラスト練習帳
人物・動物・ファッションを中心としたイラストを練習できるドリルです。
手紙やメモなどに添える、ちょっとしたイラストを上手に描けるようになりたい人におすすめ。
3~5ステップで絵の描き方を丁寧に学べるので、誰でも上達を目指せます。
イラストはシンプルで真似しやすい素材を基本としているので、マスターすれば自分らしさを加えてアレンジできるでしょう。
日常生活で使えるイラスト力をアップさせたい人に向いています。
初心者でも理解しやすい絵が上手くなるおすすめ動画
絵を描く手順や描き方が分かりやすい動画を見ることも、絵が上手くなる方法の1つとしておすすめです。
実際の動きを観察できるため、練習ドリルなどとあわせて活用してみると良いでしょう。
これから絵を始める初心者におすすめの動画を、投稿者のプロフィールとあわせて3つご紹介していきます。
気になる動画をぜひチェックしてみてくださいね。
【初心者向け】絵が上手くなる方法!誰でも簡単すぐ実践♪
「SSBー超青春姉妹sー(スーパーセイシュンブラザーズ)」や「推しが我が家にやってきた!」の作者である慎本真先生が解説している動画です。
プロの漫画家がイラストや漫画の描き方を動画を通して分かりやすくレクチャー。
動画内では指導者と生徒という対面形式の中キャラクターが進めていくので、面白さもありながらしっかりと絵の基礎を学べます。
ダメな例と良い例を描き比べているため、真似をしながら実践することもできるでしょう。
好評価4.4万のこちらの動画のコメント欄には、「説明が分かりやすい」「すごく勉強になった」「絵が上手いと褒められるようになった」などの嬉しい報告が。
現役で活躍している漫画家から技術をレクチャーしてもらえるおすすめの動画です。
【完全版】イラスト最速上達法
前述でご紹介した7日間で上達! さいとうなおき式お絵描きドリルの著者である、イラストレーターのさいとうなおきさんが投稿している動画です。
「ウマ娘」や「ポケモンカード」のイラストを手掛けており、YouTubeではイラスト制作に役立つ情報を発信しています。
動画にはさいとうなおきさんご本人が出演し、絵を描くうえで心掛けるべきポイントを順に解説。
熱量のある語りと見本を交えた分かりやすい説明が、視聴者の心を掴みます。
絵の上達を目指す人達から、「やる気が出てきた」「頑張ります!」といった前向きなコメントが多数寄せられています。
趣味としてだけではなく、将来絵に関わる仕事をしたい人にもおすすめの動画です。
【プロ絵師が教える!初心者向けお絵描き講座】
動画主のなつめさんちは、夫婦でプロ絵師として活動しているYouTuberです。
絵の描き方動画だけでなく、イラストを交えた企画動画や家族の様子など、バラエティに富んだ動画がたくさん投稿されています。
ボケとツッコミが行き交う解説動画は、クスッと笑いながら楽しい気持ちで視聴することができます。
ご紹介する動画はちびキャラの描き方をテンポよく解説。
ちびキャラの描き方が分からない、苦手という人たちに好評の動画です。
意外にも簡単そうで難しい、ちびキャラに挑戦してみたいという人は、ぜひ一度チェックしてみてください。
絵も上手くなって仕事にしたいならスクールがおすすめ
絵を仕事にするのであれば本格的なスクールに通うのがおすすめです。
絵の指導による上達はもちろん、イラスト業界への就職が有利に働きます。
専門学校またはオンラインスクールでの受講が主流です。
どのように絵が上手くなる方法を学ぶことができるのか、それぞれの学校がもつ特徴をご紹介していきます。
専門学校
イラストの専門学校は全国に多数存在しますが、その中でも有名な学校の特徴をみていきましょう。
学校名 | 特徴 |
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代々木アニメーション学院 | イラストレーターやアニメーター、漫画家などを排出している専門学校。 イラストコースでは、絵を作成する作業効率、トレンドを収集する力、SNSなどを活用した宣伝力の指導に力をいれている。 |
バンタンゲームアカデミー | どの授業の講師も現役活動中のプロなので、時代に合う確かな技術力が身につく。 イラストに関する総合的な知識を満遍なく学べる。 |
HAL東京 | ただ絵を描くというスキルだけでなく、絵を動かすための3DCG技術まで習得できる専門学校。 イラストに伴う最先端技術が身につく。 |
東京コミュニケーションアート専門学校 | 特に商業デザインに特化している専門学校。 企業とのコラボプロジェクトに参加しながら、現場が求める技術を育てられる。 |
それぞれ著名人を排出している実績ある専門学校なので、その名を耳にしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
全日制だけでなく、働きながら夜間に受講するコースを設けている専門学校も存在します。
何歳からでも挑戦できるので、プロを目指す人はこうした専門学校を視野に入れてみるのもおすすめです。
オンラインスクール
学校に出向く必要がなく、オンラインで絵の技術を身につけられるのがオンラインスクールです。
お絵かきムービークリエイターを育成するクリエイターズアカデミーでは、オンラインで絵の技術を学べます。
いつでも好きな時間にオンラインで学習できる環境が整っており、勉強会は毎日開催されています。
受講者の90%が初心者のため、絵が上手くなる方法をゼロからしっかりと学べるようサポート。
ネットだけでなく、実際に参加できる講習も毎月開催されています。
学校に通うための時間確保が難しい、仕事と並行しながら本格的に学びたいという人におすすめのスクールです。
イラストで稼ぐ力を身につける!
絵が上手くなる方法まとめ
絵が上手くなる方法は、いくつかのポイントを意識することや繰り返し練習する努力が必要不可欠。
お絵かき練習ドリルや、プロが発信する動画などを参考にしてみることをおすすめします。
絵が上手くなると新しい趣味として日常が広がりますし、仕事や副業に役立つことも。
自分が描きたいと思う素材を見つけて、楽しみながら練習に励んでみましょう。
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